イワタルリは、日本のガラス造形のパイオニアであった岩田藤七から3代目の女流作家。東京芸大で美術を学び、造形力に確かなものがある。非常にスケールの大きい彫刻的な作品が中心だが、小皿のような日常的なモノにもセンスをみせる。ガラスという冷たい素材が、彼女の手にかかると、温かみのある表情をたたえる。この一輪挿しに使っている花器は、小さいけれどガラスの塊ですごく重い。大胆さも女性だからこそと言えるのだ。