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13.宇多田ヒカルの勧め(平成16年6月吉日)
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♪誰かの願いが叶うころ〜 目覚ましにしているボーズのラジオからヒカルの歌声が流れたころ、半分寝ぼけていた私のハートにずんと響きました。特別ヒカルのファンではないけれど、これは特別の歌だと感じました。そうか、旦那のために作ったのですね。以前より歌も巧くなっているし、情感もたっぷりでございます。
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やはり、血のなせる力でしょうか。ヒカルといえば、母親はあの藤圭子です。1969年に「新宿の女」で衝撃的にデビュー。五木寛之が「ここにあるのは演歌でもなく援歌でもなく正真正銘の怨歌である」と言ったとかで「演歌」が広く認知されることになったのです。演歌というのが一つのジャンルとして認められてきたのは昭和30年代。だとすると「日本人はやっぱり演歌だ」などというのは何か変だなと思うのでございます。
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「演歌」で記憶に残るのは、森進一の「おふくろさん」「襟裳岬」、ちあきなおみの「喝采」、島倉千代子の「人生いろいろ」などですが、いずれも演歌らしくないものばかりです。近頃、日本の演歌歌手を見ているとちょっと嫌な気分になります。かえって、桂銀淑などの外国人に演歌の心を感じるくらいでございます。そう考えると歌はただ歌であれば良いのであって、ハートで歌うものではないでしょうか。
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ヒカルは演歌歌手よりも演歌らしく、ジャンルを超えて歌っている訳です。つまり、日本の心を歌うのが演歌であって、演歌風の節を回すのが演歌じゃないのではないか。日本の歌の遺伝子を受け継いだ歌姫「宇多田ヒカル」。朝のラジオから聞こえてきたのは、悲しいまでの歌心。そんな心に打たれた今日このごろなのでございます。
掌中のアート
午後5時55分
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