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46 ライダーの勧め (平成19年3月吉日)
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ライダーとは20周年の記念ベストアルバムを出した奥田民生のことです。彼は歌の中で「旅」をテーマに多くの曲を創っているようです。アルバム『記念ライダー1号・2号』とは、仮面ライダーをモジったものでしょうが、初回から仮面ライダーが生まれた経緯をマンガで読んでいた私には、それほどオチョクったものには感じられないのです。変なダジャレにも共感を覚えるのでございます。
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最初に奥田民生を知ったのは、井上陽水とコラボした『ありがとう』の時でした。ユニコーン時代は、ちょうど私がポピュラー音楽に興味を失っていたころです。陽水の子供が民生のファンだったことがキッカケだったと聞きました。それ以来、気になる存在になったのです。民生の音楽性は吉田拓郎とダブルところがあります。同じ広島の出身で、本人も意識しているようです。私も、ちょうど多感な学生時代に、拓郎と陽水を繰り返し聴いていました。拓郎にはボブディランの影響を感じますし、拓郎と陽水は、他の多くのアーティストと同じようにビートルズを意識しています。ビートルズに熱中したのは私より少し上の世代で、アマノジャクの私には少し気恥ずかしく感じられたのでございます。
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アルバム最後の曲『イージュー★ライダー』が、やはりベストソングでしょうか。「イージュー」とは業界用語で三十路のことだそうです。若さを失って「さすらう」ことをしなくなった30代に向けての「旅」の勧めだと思います。民生の歌を改めて聴いてみると、一番の魅力は、民生の超ナチュラルな感覚です。言葉や曲にイヤな誇張がなく、男なら「そうなんだ」とナットクできる感じです。しかし、そんな自然な感性は誰にでもあるものの、実際にそれを表現するのは最も難しいことなのだと思われます。他のアーティストと比べてみればそのことは良く分かるでしょう。孤高と言われるゆえんでございます。
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記念アルバムの他の曲では『マシマロ』の斬新な表現がイカしてます。それと、ユニコーン時代も忘れてはならないでしょう。『雪の降る街』は最も好きな曲です。なんでもないごくありふれた日常の一コマを、あんな名曲にできるなんてスゴイ才能です。ポップもロックもフォークも、ジャンルは関係なく、心に響くものが音楽の魅力です。大げさに言うのならば、きっとそういうことなのでございましょうか。

掌中のアート
午後5時55分
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