夏の盛りになると思い出すのは「ジンギスカン」の味です。子供の頃、お盆になると両親の実家のある信州の山深い町に帰郷していました。父の生家は犀川上流にあり、谷間の狭い土地の上で、なぜか牧畜を営んでおりました。川べりで観る花火大会が恒例でしたが、川に仕掛けて獲ったアユと家で漬け込んだジンギスカンを食べるのが楽しみでした。しかし、そんな辺境な場所でなぜ羊の肉なのでございましょう?
テレビなどで話題になったように、チャンと理由があり、羊の肉は健康にも良いのでございます。骨付きラムはフランス料理でも定番です。今では食べませんが、かつて食した羊の脳みそは絶品でした。しかし、うっかり気を許すと、スーパーでも羊肉を置いていないことがあります。そのときは「ヒツジ、ヒツジ」とワザと大げさな態度で店員に尋ねるようにしています。羊の肉は高くないのですから、もっともっと食べようではありませんか。