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51 ジンギスカンの薦め (平成19年8月吉日)
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夏の盛りになると思い出すのは「ジンギスカン」の味です。子供の頃、お盆になると両親の実家のある信州の山深い町に帰郷していました。父の生家は犀川上流にあり、谷間の狭い土地の上で、なぜか牧畜を営んでおりました。川べりで観る花火大会が恒例でしたが、川に仕掛けて獲ったアユと家で漬け込んだジンギスカンを食べるのが楽しみでした。しかし、そんな辺境な場所でなぜ羊の肉なのでございましょう?

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羊の肉が日本に入って来たのは大正時代のようです。近頃、北海道のジンギスカンが注目されましたが、信州新町で食べられるようになったのは昭和初期だそうです。どの家にも中央が丸く盛り上がったジンギスカン鍋がありました。すりおろしたリンゴ、生姜、ニンニクなどを使った家伝のタレがあり味を自慢します。ジンギスカンには山盛りのキャベツと玉葱が付きものです。普段の食卓には豚・鳥が一般的でしたが、ココという時には鍋を囲むのが決まりでございます。不思議なことに、羊の肉はいくら食べても胃にもたれることがないのです。
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信州を離れ東京に住むようになって、羊の肉から遠ざかりました。焼き肉なら牛や豚が主流ですし、焼き鳥も人気があるのに羊はなかなか食べられません。長い間、そのことがずっとフマンでした。というのも、歳を重ねるに従い牛ステーキや豚カツなどはあまり食べたくないし、食べると胃に負担がきます。ところが、羊を食べた後はなぜかスッキリしているのです。日本人の羊嫌いの理由は独特の臭いにあるようですが、小さい時から食べている私には理解できません。今では、新鮮で匂いの少ないラムなどが輸入されているのでございますから。
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テレビなどで話題になったように、チャンと理由があり、羊の肉は健康にも良いのでございます。骨付きラムはフランス料理でも定番です。今では食べませんが、かつて食した羊の脳みそは絶品でした。しかし、うっかり気を許すと、スーパーでも羊肉を置いていないことがあります。そのときは「ヒツジ、ヒツジ」とワザと大げさな態度で店員に尋ねるようにしています。羊の肉は高くないのですから、もっともっと食べようではありませんか。

掌中のアート
午後5時55分
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