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チャンネルを回して、なんとなくという感じで『オーラの泉』を観ます。私には人間のオーラも見えませんし神秘的体験もございません。しかし、江原啓之さんのデリケートな言葉や美輪明宏のキャリアから生まれるインパクトのある人物像に引き込まれます。単純に霊魂の存在や輪廻転生を信じているわけではないのですが、世の中には不思議なことがたくさんありますし、そのような世界がまったくないと断言することもできません。 |
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一冊の江原さんの本を読んだことがございます。彼には特別の能力が確かにあるのでしょう。でも、彼が英国で学んだ世界には一つの体系があり、学問として歴史のある考え方があるようなのです。科学的にも、人間が見ている世界は目を通して光線を脳が感受しているので、見えているものは絶対の真実ではないのです。赤外線や電波など見えないエネルギーはたくさんあります。人には第六感を使って人の気配を感じるとか危険を察知する能力があります。目の見えない人がいるかわり、オーラが見える人がいてもおかしくはないでしょう。 |
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守護霊や前世の話はどうでしょう? どこか矛盾があるような気もいたします。なぜ、いつも特別な人ばかりなのでしょう。「あなたはなんでもない普通の人の生まれ変わり」などというのを聞いたことがございません。仏教が説く輪廻では人間以外の動物に生まれ変わることもあります。私は「霊魂」について少し勝手な解釈をしています。この世もあの世も全てエネルギーとイメージが生み出す世界。例えば、幽霊も生きている人間が作り出している想念だと思うのです。その場合、それは単なる妄想というのではなく、ことによってはこの世と同じくらいリアリティーがあるということです。 |
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ともあれ、六星占術をたよりに断定的な語り口で人気のあるオバさんとは違い、江原さんの世界に耳を傾けてしまいます。「こんな人がいるから世間に騙される人が増えている」なんて中傷はいかがなものでしょう。「泉があるから溺れる人がいる」と言っているようなものです。湧き出る水のような心持ちで、メッセージを聴いてみましょう。信じることよりは、自分の心に響く言葉だけを受け取れば良いと思うのでございます。 |
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